塩野七生『男たちへ』
フツウの男をフツウでない男にするための54章 男たちへ (文春文庫)
- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1993/02/10
- メディア: 文庫
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何度か出てくる「―かしらん」という語尾は、なかなか素敵だと思うんだけど、最近気になっている植草甚一も多用していて、これは時代的なものなのだろうか。女性語っぽいのを承知で植草さんが使っているのかも気になる。
あとはイタリア在住の塩野さん。ヨーロッパ観がすごくいい。崇めるでも無く、けなすでもなく。日本の良い所は日本の良い所として、比較しているのが、よく分かる。
この人の文章って、何故か声に出して読みたくなる所があって、なかなか素敵だと思う。一見固そうだが、そうではなくて、おだやかなユーモアが文章の全体を包んでいる感じがするのである。
妙に背伸びして文藝春秋を図書館で読んでいた高校時代。すっと頭に入ってきたのはこの人のエッセイくらいだったなぁ、そういえば。