塩野七生『再び男たちへ』と帽子について。
フツウであることに満足できなくなった男のための63章 再び男たちへ (文春文庫)
- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1994/03/10
- メディア: 文庫
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帽子が好きな自分にとっては58章「帽子の愉しさ」が特に参考になった。章がやたらと多いのは、一章が三ページほどの短い文章で構成されているからである。
男の帽子は室内では取るに決まっている、とある。日本だと、室内では靴を脱ぐから。
基本的には賛成だが、大学という空間は微妙なのである。室内ではあるが、靴を脱がないからだ。だから食事と授業中、教授と会う時は脱帽するが、それ以外は被ったままだ。だから何というワケではないが、毎日帽子を被るものとしては気になる事柄だ。
そういえば起きがけの髪型がいいな、とたまたま思ったことがあって、帽子を被らずに大学へ行ったことがあった。その時は大学内のコンビニのおばさんに「あれ、今日帽子忘れたの?」と言われたのである。コンビニで脱帽することはないから、あの店員は脱帽した状態を見たことがなかった訳だ。