大槻ケンヂ『オーケンののほほん学校』

オーケンのほほん学校 (Talking Loftシリーズ)

オーケンのほほん学校 (Talking Loftシリーズ)

オーケンさんが新宿ロフトプラスワンでやっているトークイベントから、いー感じのヤツをセレクトして収録したもの。対談なのでかなりくだけた口調で、脱線しまくるトークをノリよい文体で。多分、ほとんどそのまま。

みうらじゅんの善意でチンポを貸しに行こう、「俺のちんちんはTSUTAYAって書いてある。」は名言。誰にでも貸すってさ。あとみうらじゅん井上陽水に口説かれそうになった話が最高に面白い。二人である→みうらじゅんが口説かれそうになる→つらくなってきて人を呼ぶ→そのうちの女の子と陽水はドロンしようとする。これは要約だけど、気まますぎてカッコいい。みうらじゅんも気ままに見えるけど、そんなもんじゃないのだろう。
そして気まま、と言えば。次の中島らも。相変わらず話が飛び飛びで言ってる事が適当すぎる。酔っ払いながら話ている感じが、文字だけでも十分に伝わる。
その次は江頭で有名な大川興業の社長?大川豊。江頭がパナウェーブに個人で潜入した話を聞いた事があるけど、「そういう」活動が多いようで何よりです。落合信彦、オウム、酒鬼薔薇と榊原郁恵、UFO、古代帝国軍、統一教会は弁当出してくれるとかそんな話ばっかり。
東海村の臨界事故を起こしたJCOに行った時、ガイガーカウンターが欽ちゃんの仮装大賞みたいな感じにデっデっデッて上がった話などどこまで笑っていいやら。ガイガーカウンターって名前はいつ聞いても、ウキウキするねぇ。

その次は水野晴郎。映画ネタ、シベリア超特急とゲイ話でほぼ全てが埋まってる。シベ超に出演している西田という人も交えて三人で話しているんだけど、西田がゲイ話で笑いを取っても、水野は否定も肯定もしない。
大槻「淀川さんはホモなんですか?」水野・西田「ホモです。」のやり取りは爆笑した。

岡田斗司夫とは、当然のようにアニメ・特撮トークオーケンが肩書きにオタクと書かれる事があるけど、それは不本意だと言う。何故なら、「オタクになれなかった」というコンプレックスがあるから。
それに対して岡田「そういう根性が、オタクって言うんだよね。」オタクという山の高さと知っているから「まだまだ」と思うだけで、普通の人から見たら6合目でも十分高い。

うーん。自分はオタクだと人に言われた事は無いが、オーケンには強く共感できる。そして、岡田の言うこともよく分かる。


最後はイノウエアツシ、増子直純水戸華之介オーケンと同世代のロックの人たち。どこまでギャグか分かんないけど、皆ビックリするほど楽器が出来ないらしい。というか皆よく今までやってこれたな。ボーカリストはヘタに知らない方が面白いことが出来るのとも思える。

そして、筋肉少女帯のベーシスト内田との仲直り。収録されたのは二〇〇五年の五月だけど、今ではバンドが復活するまでになった。この風景は付録のDVDに収録されていて、最後に皆でマイウェイを歌う、しかもカラオケ。感動的にしようとしているけど、ズッコケ感たっぷりという「のほほん」にあふれるシーンだった。