森見登美彦『夜は短し歩けよ乙女』

夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女

若干、今更感が漂うが、サークル後輩が持っていたので借りた。
一気に読んでしまったよ。

女子大学生が夜の街で酒を呑み、人と会い、先輩は彼女を探し、古本市で争い、学園祭を荒らし、風をひく。
こう書いてみるとなんだか乱暴な小説のようであるが、そんなことは無い。自分が「乙女」に感じているのは、多分「萌」だ。


そういえば第四章の始めに「晴天と雨天の境目」の話がある。
それについて、自分も未だに忘れられない光景。
小学校四年の時だったか、理科室に友達といた風景。確か授業ではなかった気がするので、クラブの実験でもやっていたんだったかな。
理科室の窓からは校庭が見える。
ある隣り合った二つの窓がきっちり「晴れ」と「雨」に分かれていた。
すげーすげー、言いながら見たのだった。



昨日の日記にも書いたように、自分も夜歩いているのだが、乙女なぞに出会ったことは無い。というかほとんど人とすれ違わない。
酒をふらりと呑みに行こうとも思わない。自分にとっては無くても全くかまわないもの。お金もないし。
そういう事についての気持ちがちょこっとだけ変ったかもしれない。ちょっとね。

もっと早く読んでおいても良かったかな。
自分にとっての大学生活もあと十ヶ月程のハズである。