福満しげゆき『僕の小規模な生活』

僕の小規模な生活(1) (KCデラックス モーニング)

僕の小規模な生活(1) (KCデラックス モーニング)

僕の小規模な失敗』に続く、作者の自伝的エッセイマンガ。これがモーニングでやってるってスゴいなぁ。

漫画家としての生活、奥さんとの生活が描写の中心。

すごくネガティブな思考があまり脚色無く(多分)描かれている。作者は基本的にはすごく「ダメ」な人に見えるが、実はそうでもないと思う。

ネガティブな人、内でぐるぐるもやもやと考えてしまう人の思考はもちろん普段見えない。実はみんなこんなもんじゃないのか。いちいち疑りながら、生活しているんじゃないのか。だから共感を呼んでいる部分もあるのではないかと思う。

人の発言を裏繰りすぎるとあまり良いことは無いと思う。しかし、作者の場合ソコが嫌味にはならず、むしろ単にコミュニケーション慣れしてない良い人という感じ。

あと重要なのは、漫画家、何かを作る者としての姿勢。習慣として漫画を描かないと気がすまないという様な描写も見られる気がするし、その観察眼は流石だと思う。そういえば妻の行動をメモするという場面があったような。
いくら「ダメ」に見えたとしても、プロになるにはそれなりの理由がある。
努力が無い訳が無い。

以上何点か挙げたが、要は見せ方が上手い、という事かな。

あとは妻が可愛い。それは作者の他作品でも見られるので、まとめてどうぞ。