楽器教えてもらえますか。

サークルの新入生に4月位に何回か言われた。毎年の事だ。
それに対して自分は、「教えてくれというなら教えるけど、そういうサークルではないし、毎日触ってりゃ上手くなるよ。」

こんな感じで答えていた。
不十分だったと今では思うので、もし次に同じ事を聞かれる機会があったらこう答える。

「本当に巧くなりたいと思ってるなら、こっちも本気で教える。」
自分はドラムを十年やっていて、自分の技術についてはある程度言語化も出来るし、初心者に教えられる位の技術はあるハズだ。ギターやベースは二三年しか触っていないが、変わらない所はたくさんある。
しかし上にも書いたが楽器を教える、という習慣がサークルに無いため、その様な事はほとんどした事が無い。
教えられない訳じゃない。求められていないだけだ。

楽器自体が音楽自体が音が好きだ、というより皆でガチャガチャやる事が好きなだけの人が多いのだ。

とは言っても後者にも技術は必要。というか、技術はあった方が確実に面白いのだという事を伝えられたら良いと思っている。
別に練習しろと言う気もなければ、上手くなれとも思わないが、それでホントに楽しいの?とは思うワケ。
技術が無くとも楽しんで/楽しませているならそれで良い。
逆に言うと楽しんでいるうちに技術なんて付いてくると思うんだけど。


何を以て練習と言うのかは分からない。
難しい楽譜とメトロノームに向き合ってやるのだけが練習じゃない。
要するに普段から歌を歌ったり、音楽聴いて手で足で腰でリズムを取ったり、歩く時にテンポを感じたり、声の調子や音量始め自分が出す色々な音、生活音に気を付けたり、逆に他人のを気にしてみたり。
そういう事だと思う。
音とは何なのかを楽しんで考える事。向き合う事。

出来れば楽器以前に教えたい事柄ではあるが、まずは楽器に触れないと今一つこの感覚は伝わらない様な気がする。


音の無い場所なんて存在しない訳だから、それが楽しめるならずっと楽しい。
本気でそう思っている。