江戸川乱歩、丸尾末広『パノラマ島綺譚』
- 作者: 江戸川乱歩,丸尾末広
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2008/02/25
- メディア: コミック
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脚色って言葉を脚本化するという意味で使うのを始めてみたかもしれない。こっちが本来の使い方なんだろうけど。
自分と似た人と入れ替わって云々という話。こう説明するだけなら簡単。
入れ替わった後に男がその財力を利用して作った楽園の描かれ方がスゴイ。綺麗なんだけど、ゴチャゴチャしている。線はシンプルだけど、自分の文化感ではちょっと分からない様にモノが配置してあってよく分からない空間を作り上げている。しかし、その混乱を作り上げているモノの一つ一つは別になじみの無いものではない。そこまで想像力の追いつかない様な場所ではないのだ。だから単に受け入れられない、というより無気味だとかちょっとウキウキしてしまったり、自分が不思議な感想を持ったのだと思う。
怪奇・幻想という言葉で説明されてるけど、そんな言葉では説明しきれない想像力の賜物だと思う。