キャッフェエエの喧騒

 タリーズで雑誌読んでた時のこと。自分が席に着いてすぐ、右のテーブルに何かの準備が始まった。タリーズに予約席?と思っていたが、数十分後に分かった、おじさんおばさん計十人にコーヒー教室を開く準備だったのだ。「はい、みなさんご自宅ではどのようにして、コーヒーをいれていますか」とかなんとか。教室自体を開くことは結構な事だが、ぎこちなくて妙に気持ちの悪い空気が漂っていた。初めての開催だったのかな。
 対して左側。二つ向こうには女子が二人座っていた。しばらくして、自分のすぐ左に金髪髭眼鏡白人が来た。ひょろひょろとした体にボサボサの髭、ジャージがよく似合っている。そういえば、何故か外国人客の多い店なのだ。少し向こうでも、外国人男性二人が楽しそうに議論をしている。
 突然、女子のうちの一人が髭眼鏡に英語で話しかける。髪はセミロングで目をこれでもかとパチクリさせ、うるさいしゃべりくち、そして大抵目鼻立ちが濃くはっきりしている。自分の苦手なタイプだ。分かった、分かったから少しトーンを落としてくれ、そう、何度も言わせるな、心の中で。若干男引いてないか?注意するほど声が大きいわけではないのがポイントだ。聞こえてくるトークからすると、男性は近くの学校で英語を教えているらしい。女性は、残念ながら自分と同じ大学のようだ。いまいち聞き取れなかった。ギリギリ視界の外だったことが悔やまれる。もう一人の女子は、会話に参加していない。怒涛のトークは、男性が待ち合わせていた女性が来たときに終わった。太目の黒人女性だった。ここはホントに山形か?
 自分は丁度壁を向いて座っていたのだけど、目線の高さから見える向こうの席の男性、頭だけしか見えないが、タラちゃんみたいな髪型だった。色々どうでも良くなってきたので、雑誌に集中した。