コルピクラーニとYouTube

ロックとファンタジーというお題でレポートを書いていたときに思いついたことを。
80年代にMTVという文化が誕生したことで、バンドそれ自体のイメージが露出することが多くなった。それまである「世界観」を作り上げるのに、必要だったのは主にジャケットやブックレットのアートワーク、歌詞、音楽それ自体だった。しかし、PV,ミュージックビデオの普及によってそれ以上のイメージを作り上げることが要求されるようになった。要するにバンドメンバー自体のルックスだ。メタル的な例を挙げるとMANOWARとか。マッチョ、戦士、剣、ファンタジーのイメージ。
そして最近の視覚メディアの発達としては、かなり大きな力を持つであろうYoutubeの存在だ。バンドにとっては歌詞やアートワークを伝える前に、バンドそれ自体のビジュアルを露出することが更に多くなったのではないかと思う。もちろんPVだから曲も流れるけれども、やはり映像の力と言うのは視覚への影響が強いだろう。そういう意味では「WoodenPints」のPV(下の動画ね)がウけてヒットしたコルピクラーニは、今の情報メディアに大きく影響されたと言える。今更ながら。
ふざけた邦題をつけるのもファンとそれを売る側の距離が近くなったから出来ることだ。そして2ch的というかネタ的消費をすることで、売買の双方が楽しくやっている様な気がするのだ。
Webなどによって伝えられる情報が増えた今、自分含むメタルファンはバンドに更なる濃い世界観を求める。「セックス・ドラッグ・ロックンロール」なんつー古臭いロック的リアリズムより、「アックス・ドラゴン・エクスカリバー」なファンタジーの世界を望んでもいいじゃん。